クレームに対応し解決に導くには、基本手順があります。
これを理解し手順に沿って対応することでクレームと言うマイナスから信頼というプラスに転換することも可能となります。
ここでは、クレーム対応の基本手順である3ステップを解説します。
【ステップ1】クレーム受け入れの意思表示
クレームの解決というゴールから逆算して考えた場合、相手の不満をしっかり聞いて受け入れることが最初のステップになります。
『あなたの不満、怒りを私はすべて受け入れますよ』
という姿勢を相手にはっきり示す必要があります。
相手に気持ち良く、すっかり不満を吐き出してもらって初めて次のステップに進めるわけです。
相手の言い分を受け入れる意思表示の方法は次の通りです。
- 声のトーンを落とし神妙な表情をする事で問題の深刻さを理解していることを伝える
- 不快にさせたことを明確な言葉で謝罪する
- 相手の話に大きくゆっくりと相づちを打ち、すべてを受け入れる意思を示す
頭を下げ続けて『はい、すみません』を繰り返すだけでは『形だけ謝ってやり過ごそうとしているな』と捉えられます。
時折相手の目を見てゆっくりとうなずきながら、真剣な表情で辛抱強く話を聞きましょう。
大事なところはメモを取ることも効果的です。
絶対に相手の話を遮ってはいけません。反論や言い訳などはもってのほかです。
【ステップ2】クレーム内容の確認
- 相手の言葉を復唱する
- 相手の感情に共感する
- 問題点を整理する
一通り相手の話を聞いて落ち着いてきたら次のステップに進みます。
クレーム内容の確認です。
相手の言葉を復唱することで『しっかり聞いて、ちゃんと理解してくれた』と受け取ってもらえます。
そして相手の感情に共感する言葉を掛けることで怒りが静まってきます。
『せっかく遠くから楽しみに来ていただいたのにこのようなことになってしまい、〇〇様のお怒りはごもっともです』のように相手の心情を理解している言葉を投げかけます。
また相手が怒りに任せてあれやこれやと並べたクレームを整理して問題点を明確にします。
『この度は、AとBとCと言う点でご迷惑をお掛けしました』という具合です。
【ステップ3】解決策の提示と感謝
- 解決策の提案
- 今後の対策
- 約束事の確認
- 最終謝罪と感謝
問題点を明確にしたところで解決策の提案をします。
また、会社として今後の再発防止策を伝えます。
これによって『自分の声で組織を良い方向に動かした』となり自尊心が満たされます。
最後に相手との約束事を確認し、改めて謝罪を述べます。
そして感謝の言葉で締めくくります。
人間の心理として謝られると被害者意識が強くなりますが、感謝されると良いことをした気持ちになります。
良い形で話を終えるには感謝の言葉は欠かせません。
まとめ
以上の手順をしっかり踏むことで
『きちんと対応してくれた』
と、怒りから信頼へと気持ちを変えることができるのです。
誰でも逃げたい気持ちになるクレーム対応ですが、私はクレームが発生すると『絶対この人と信頼関係を築くんだ』と気合を入れて臨むようにしています。
『クレームから逃げたい。早く終わらせたい。』
と言う気持ちは相手に伝わります。
これでは、相手の怒りは増すばかりです。
私は『他に問題点があったらお聞かせください』と、むしろ問題解決に取り組む積極的な姿勢を見せるようにしています。
この“逃げない態度”が相手の気持ちを軟化させますので是非試してみてください。
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