正しい言葉遣いって難しいですよね。
敬語は特に、尊敬語や謙譲語があったりして、意識しないとなかなか難しい場面というのが多いと思います。
特に顕著なのが飲食店スタッフなどの接客業で、多くのお客さんとコミュニケーションをとらないといけない業種では、やはり意識的に言葉遣いに注意しなければなりません。
そこでこの記事では、接客業における言葉遣いについて解説していきます。
具体的には、やりがちな間違いと意外な間違いについて、合わせて8個ほど代表的なものをとりあげてご紹介します。
接客業をされている方、これからする予定の方は、是非この記事を参考にしていただいて、正しい言葉遣いを身につけていただきたいと思います。
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接客業における、やりがちな間違った言葉遣い5選!
まずは、やりがちな間違った言葉遣いについて、5個ほどご紹介します。
・よろしかったでしょうか
・~になります
・どちらにいたしますか
・~からお預かりします
・なるほどですね
順番に解説します。
「よろしかったでしょうか」ですが、これは現在のことについて尋ねています。
しかしながらよく見てみると、「(よろし)かった(でしょうか)」となっています。
「かった」は過去のことを言っているものです。
現在のことを言っているのに、過去のことを言うのはおかしいですよね。
というわけで正しくは、「よろしいでしょうか」となります。
現在形と過去形の区別をしっかりとしましょう。
次に「~になります」ですが、「なる」というのは何かしらのモノが、別のモノに変化することを意味します。
ですので変化がない「モノ」、例えばお金で「500円になります」と言うのはおかしいです。
500円は500円のままで、変化がありません。
というわけで正しくは、「~でございます」となります。
続いて「どちらにいたしますか」ですが、「いたす」というのは「する」の謙譲語です。
謙譲語とは、自分の行動をへりくだらせることで、相手への敬意を示すものです。
「する」という動作を行うのは自分ではなく、敬意の対象であるお客さんです。
ですので、ここで謙譲語を使うのは間違いということになります。
謙譲語ではなく、尊敬語である「なさる」を使いましょう。
というわけで正しくは、「どちらになさいますか」となります。
次に「~からお預かりします」ですが、「から」という言葉の使い方を間違っています。
「から」は、「誰かから」という意味です。
「5000円からお預かりします」は、「人」からではなく、「5000円」という「モノ」から預かっているということになります。
というわけで正しくは、「~をお預かりします」となります。
「から」の正しい使い方も知っておきましょう。
最後に「なるほどですね」ですが、これも間違いです。
正しくは、「おっしゃる通りです」となります。
「なるほどですね」は、「なるほど」というフレーズと、「そうですね」というフレーズが合わさって広まった言い方です。
多くの人が使ってしまいがちな言い方ですが、正しい敬語ではありません。
言いやすいものなのでつい言ってしまいがちですが、これも使わないように注意しましょう。
以上が、やりがちな間違った言葉遣いになります。
まとめると、以下の通りです。
・よろしかったでしょうか よろしいでしょうか
・~になります ~でございます
・どちらにいたしますか どちらになさいますか
・~からお預かりします ~をお預かりします
・なるほどですね おっしゃる通りです
まずはやりがちな間違った言葉遣いを知っておきましょう。
接客業における、意外な間違った言葉遣い3選!
続いて、意外な間違った言葉遣いについて見ていきます。
・店内でお召し上がりですか
・ご注文の品はお揃いでしょうか
・ちょうどお預かりします
よく聞く言葉遣いですし、一見問題ないように思えるものです。
しかしながら、全て間違っているのです。
意外かと思いますが、順番に見ていきましょう。
まずは「店内でお召し上がりですか」ですが、実は「召し上がる」自体が敬語です。
「お」をつけることで、二重敬語というものになってしまい、正しい敬語ではなくなってしまいます。
「お」をつけない、ということに注意しましょう。
正しくは、「店内で召し上がりますか」です。
次に、「ご注文の品はお揃いでしょうか」ですが、「お揃い」という敬語を、「ご注文の品」に対して使ってしまっています。
「お揃い」という敬語は、人に対して使う敬語です。
そのため、「ご注文の品」という「モノ」に対して使うのは間違いとなります。
というわけで正しくは、「ご注文は以上でよろしいでしょうか」です。
最後に、「ちょうどお預かりします」ですが、モノを預かると、返す必要があります。
しかしながら、会計金額がちょうどである場合、こちらから返すお金というのはありません。
ですのでこの場合、「お預かりします」ではなく、「いただきます」を使わなければなりません。
というわけで正しくは、「ちょうどいただきます」となります。
以上が、3個の意外な間違った言葉遣いでした。
まとめると、以下の通りです。
・店内でお召し上がりですか 店内で召し上がりますか
・ご注文の品はお揃いでしょうか ご注文は以上でよろしいでしょうか
・ちょうどお預かりします ちょうどいただきます
こちらで見た3個の言葉遣いは意外だったかもしれませんが、しっかりと頭に入れておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
接客業における、やりがちな間違った言葉遣いと、意外な間違った言葉遣いについてお分かりいただけたのではないでしょうか。
接客業をされている方、これから始めようと思っている方は、是非この記事でご紹介した代表的なものを頭に入れていただいて、これからの業務に、さらに磨きをかけていただきたいと思います。
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