企業の最前線でマーケティングする営業マンは一見華やかですが、営業マンほど苦労が多く、色々な能力を必要とする職種は他に無いかもしれません。
結果を残さないといけない職種、というとまず「営業」があげられますよね。
事務職や製造系の流れ作業と異なり、常にヒトが相手で、給与体系も営業成績で基本給+歩合給というところが多いようです。
デキル営業マンは商談などの重要な場面で、数字を巧妙に使う、といわれています。
当記事では、ビジネスマンがよく使う、心をつかむ巧妙な数字の使い方について解説します。自分は「数字に弱い」から営業は向いていないのかな・・・と心配しているそこのあなた、是非ご覧ください。
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細かい「数字」でお客様の安心と信頼をゲット!
「すご腕営業マン(営業ウーマン)」と呼ばれる人は一体何が違うのでしょうか?
いくつか必要とされる能力のうち、「数字」によって人を動かす力がある、ということが言われています。
ただ、ここでいうところの「数字」は、複雑な計算のことではなく、「お客様の心を動かすための数字」ということなんです。
例えば、商品の通信販売を思い出してください。
あなたが、あるコスメ商品が欲しいけれど買おうかどうしようか迷っていたとします。
なぜ迷っているか・・・値段が自分の予算をはるかに超えていたんです!
しかしよく調べてみると、単品購入では予算オーバーでも、毎月一回お届けの定期コースで申し込めば、欲しかった商品が何と半額以下で手に入ることが分かったんですね。
しかも定期コースの初回限定価格は通常価格の90%OFF!
これはお買い得!この金額なら・・・と思いながらも、まだあなたは購入に踏み切れません。
なぜか?
あなたの肌が非常に敏感肌で、「もし一回使用して肌に異常が出たら、定期コースの解約はできるのかな? 必ず3か月は契約を継続してください、みたいなのだったらイヤだな…」と不安になったためなんですね。
そこでもう少し詳しく調べると、ありました!
「定期コースの“縛り”はないのでいつでも解約は自由」
解約は自由なんだ!とよろこぶあなた。
しかし、さらに考えました。
「たった数グラム使っただけで、容器にはほとんど手つかずの量のコスメが残っているのに…しかももしこれで肌にトラブルが出たら、皮膚科で診察代もかかるのに…たとえ90%OFFでも何となく割が合わない…」
気になったあなたはコールセンターに電話します。
「お肌にトラブルが出た場合は、使いかけの商品でも容器ごと弊社送料負担で返送していただければ全額返金致しますよ!」との答えが!!
全額返金保証がある!
ここであなたはやっとこのコスメ商品を申し込む決断をします。
いかがでしょう?
たかが1つのコスメ商品でも数値化して割引し、数か月継続購入した後の通常価格と定期購入価格の差額をお客様に見える化していますね。
さらに、その先に予想されるお客様の不安・困難を次々とたたみかけるように数字でクリアしていく・・・
通信販売恐るべし!ですね。
これも立派な営業手腕です。
ここでのポイントは、『お客様が購入にあたって不安・困難に感じていることを先に想定して必要な情報を細かく数値化して、解決する提案をする!』ということですね。
およその「数字」で人を動かす!
さて、先程の通信販売のように、お客様というものは、言葉よりも現実的な数字を見える化することにより、営業・販売に対する安心感や購買意欲を深めていく傾向があることにお気づきでしょう。
よく、「私は数字に弱いから営業には向いていないのかも…」という話を聞きます。
たしかに、費用対効果などのキッチリした細かい計算は必要ですが…
そういった数字はお客様の前でなくても、会社で時間のある時にじっくり正確に計算すればよいのです。
営業では「数字」の使い方としてもう一つ必要な能力があります。
正確な細かい数字でなくても、お客様との商談の状況に応じて、タイムリーに「およその」数字を使って、巧みに人の心を動かす能力。
毎日の営業活動ではむしろ、こういう機転の利く会話こそ必要なのではないでしょうか。
例えば、あなたが遠くからわざわざあなたを訪ねてきてくれた友人を連れて、地元で有名な行列のできるラーメン店に入ろうと出かけたとします。
ところが入り口からかなりの数のお客様がすでに並んで待っていたとしましょう。
あなたは残りわずかしかここに滞在できない友人を気づかい、「あとどのくらい待ちますか?」と店員に問いかけます。
なぜあなたは店員に尋ねたのでしょう?
列に加わって順番待ちするか、諦めて他の店に行くかを決めるためですよね。
気配りができる店員であれば「あと、30~40分待ちますが、どうなさいますか?」と、正確ではないにしても、ざっくりした数字を出すことでお客に待つ覚悟をさせることも、諦めさせることも出来ます。
ところが、店員が「ん~ちょっと読めないね~」みたいなリアクションだったらどうでしょう?
あなたは判断の仕様がなく、イライラして終わりですね。
最悪、怒り出すお客様も出るでしょう。
今はSNSでなんでも口コミで広がる時代です。
不用意なちょっとした発言が店の信用を落とす結果となることを忘れないでくださいね!
お客様が何に困っているのか、を見極め、ざっくりした数字でも必要な情報はタイムリーに提供することがビジネスチャンスを逃がさないコツですね!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
営業にとって必要な数字というのは、お客様の心に寄り添うことによってある時は細かく、ある時はザックリした数字を提示する必要があるということをわかっていただけたと思います。
「数字に弱い」としり込みする前に、「お客様がどんなことに困っているのか」を先に考えるということを、是非おためしくださいね。
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