医療事務未経験で病院やクリニックなど医療機関に就職した医療事務初心者のあなた。何からどうやって勉強したら良いか悩んでいませんか。
私も医療事務初心者の頃は不安を抱えていましたが、独学で勉強しながら今まで仕事をこなしてきました。
今回は資格がなくても医療事務として働くために医療事務初心者が効率的に勉強できる方法を教えます。
関連人気記事
【ストレスが溜まる医療事務】ストレスを溜めないクレーム処理のコツ
医療事務に必要なスキルとは
まずは、どのようなスキルが医療事務に求められているか頭に入れておきましょう。
レセプトを作成するための知識
医療事務のメイン業務とも言えるレセプト作成。患者さんに行われた診療内容を「診療報酬点数表」というルールに従い、診療費用を計算します。
診療費用は、患者さんからは受付で一部負担金を支払ってもらいますが、一部負担金以外の残りのお金は審査支払機関にレセプトを提出することで病院にお金が入ってくる仕組みです。
間違ったレセプトは審査支払機関から突き返されたり(返戻)、支払うお金を減らされたり(査定)するので、保険制度や診療報酬点数表の理解が必要です。そのほかに医師が行なった診療行為、カルテに書かれている内容などの医学的な知識の勉強も必要になります。
コミュニケーション能力
初心者のうちは受付に配属されることが多いです。患者さんと接する機会が多いので、丁寧な接客スキルが求められます。
また、レセプト業務に入った時に医師が書いたカルテ内容がどうしてもわからないとき、カルテの記載をしてもらわないと診療報酬のルール通りにならずレセプト請求できないときなど医師とコミュニケーションが必要不可欠です。
気難しい医師なんかはうまく対応しないと必要な情報が手に入らないこともありますので、機嫌やタイミングを見て患者さん同様に丁寧に対応することが重要になります。
パソコンを使った事務処理能力
最近はカルテがコンピュータ化(電子カルテ)されていたり、会計情報を医事コンピュータに登録したり、医療事務でもパソコンを使った作業が必須です。
上記のようなスキルが求められますが、今回はレセプトを作成するために押さえておくことについてお伝えいたします。勉強する参考にしてみてください。
医療事務初心者がレセプトを作成するために押さえておくこと
診療報酬の理解
先ほども述べましたが、診療費用は「診療報酬点数表」のルールに従って計算します。診療報酬点数表は大まかに次の3つに分けられています。自分の働く医療機関にあった点数表を勉強しましょう。
- 医科診療報酬点数表
- 歯科診療報酬点数表
- 調剤報酬点数表
歯科医院(いわゆる歯医者さん)以外だったら医科診療報酬点数表、歯科医院であれば歯科診療報酬点数表、調剤薬局であれば調剤報酬点数表のルールに従ってレセプトを作成します。
また、診療報酬改定といって2年に1回ルールの見直しが行われていますので必ず一番新しい診療報酬点数表を用意して勉強してください。
疑義解釈の確認
先ほど紹介した診療報酬点数表にはあいまいに書かれていてはっきりしない項目やルールの抜け穴のようなものがあって、結局どうやって算定を行うのかわからない場合があります。
そんな時は「疑義解釈」といって、診療報酬点数表についての補足情報が存在することがあります。困った時は、厚生労働省のホームページに掲載されていますのでチェックしてみてください。
予習より復習
診療報酬は勉強する範囲が広すぎるので予習が難く、実際の業務に入って、覚えることのほうが多いです。わからなかったことは必ずメモしておいて、あとで復習して絶対に忘れないように覚えることが重要になります。
業務中に発生したことは、この先も必ず起こります。忙しい業務中にわからないことを調べるのは難しいので、わからないことはメモしてあとで調べるクセをつけるようにしましょう。
医療機関の特徴を知る
先ほど予習は難しいと言いましたが、自分が働いている医療機関の特徴を理解すると、ある程度は予習が可能です。
例えば、医療機関では略語がとびかっています。循環器関係の略語であれば、CAG(冠動脈造影検査)、PCI(経皮的冠動脈形成術)、AMI(急性心筋梗塞)など、覚えていないとなんのことだかわからないことばかりです。
診療科ごとに使う略語は全然違っていますので、あなたの働く医療機関の診療に関連するものだけでも、ある程度の略語を頭に入れておくと仕事がしやすくなります。
また、診療報酬点数の面でも、診療科によって手術や検査のパターンがだいたい決まっていますので、まずは、あなたの働く医療機関に関する診療報酬点数の項目を絞りこんで、そこを集中して勉強することが業務に直結するので非常に頭に入りやすく効率的です。
先輩や経験のある同僚を頼る
診療報酬点数表は言葉遣いが難しく書かれてあったり、複雑なルールもあったりと完全独学では理解しきれません。いくら診療報酬点数表を眺めても、前述した「疑義解釈」を確認しても、自分ひとりではどうしようもできない場面に必ず遭遇するでしょう。
自分ひとりで無理せずに、先輩や経験のある同僚を頼りにします。「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」です。
実は、レセプトの審査基準は各都道府県独自のローカルルールがあります。数々の経験を持つベテランの先輩であれば、ローカルルールもよく知っているので疑問点を解決してくれるはずです。
まとめ
医療事務は診療報酬点数表や保険制度を理解していないとできない特殊な仕事。最初から全てを理解することは難しいので、焦点を絞って勉強しましょう。やみくもに勉強してもわからないことだらけで、不安ばかり感じて、仕事も上手くできなくなってしまいます。効率的に勉強して、医療事務の脱初心者を目指しましょう。
この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。