どうして仕事に集中できない?これって病気⁉それとも…

「自分では注意しているつもりなのにミスが多い」「長時間同じところでじっとしていられない」など…。

今職場で、一般の方が普通にこなしている業務が上手くできずに悩んでいる人、そしてなぜ集中して業務ができないのか、原因が分からずに自分を責めて苦しんでいる方が結構いらっしゃいます。

でも、もう自分を責めないでください。

一生懸命やっても「集中できない」ことにはいくつかの原因が考えられるからです。

当記事では、仕事に集中できない様々な原因を先天的な原因と、環境による原因に分けて解説します。

何でいつも仕事に集中できない⁉とお悩みの方は是非ともご覧ください。

 

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 原因その1【大人の発達障害】

 

最近、様々なメディアで「発達障害」という言葉を聞いたことがあるかと思います。

職場で「集中できない」「ケアレスミスが多い」「人の話を聞いてない」「長時間じっとしていられない」などの状態に思い当たることがあると、「ひょっとしたら自分もそうかも…」と考えてしまうかもしれません。

 

「大人の発達障害」には、次の3つの症状があります。

 

★ADHD:【不注意優勢型】ケアレスミスが多い・忘れ物が多い・後始末が出来ない・好きなことには周りを顧みず妙に集中しまう・気が散りやすい

【多動・衝動性優位型】落ち着きがなく体の一部を小刻みに動かす・しょっちゅう気分転換やトイレ等突発的に思いつくままの用事で席にじっとしている時間が少ない・失言や衝動的な行動をしてしまう・優先順位が分からない

【混合型】不注意、多動・衝動全ての症状を持っている、またはどちらかが強めに出ている。人によって混合の度合いが違う

 

★自閉症スペクトラム:空気が読めず相手の気持ちがわからない(“社会性”に問題)・自分のルールに固執(“想像性”に問題)・言葉のニュアンス理解が困難で言いたいことがうまく伝えられない(“コミュニケーション”に問題)

 

★限局性学習障害:読み・書き・算数のいずれかに困難がある

 

 

この中で、特に「集中力」に問題が出てくるのがADHDの症状。

 

すべて先天的なもので、一人の人にいくつかの症状が併存していることもあります。

つまり、大人になって突然発症した病気ではなく、持って生まれた脳の特性ということ。

 

じゃ、どうして自分は大人になった今になって?と思われる方もいるでしょう。

 

人によっては、学齢期に学校でトラブルが続いたことがきっかけになって、早々と医師から発達障害の診断を受ける人もいます。

そういうお子さんは、その後のフォロー体制がしっかり整うので、その子にあった進学や職場選びができることになります。

 

 

では、先天的なものなのに、今まで気が付かなかった理由は…?

 

✓学校という環境は決まったことだけを受け身で繰り返せばよかった。

職場のように何もない所から自分で段取りしたり、人の顔色を読まなければならない営業のような複雑なコミュニケーションの必要がなく、特に不都合を感じなかった。

 

✓実は子供の頃から生き辛さみたいなのを感じていたが、周りの大人が「単なるおっちょこちょい」「落ち着きのない子」という一時的なクセだと思い込み、頑張れば直せると思っていた。

 

こういった環境の中で成長していったので、病院での診断は受けていないわけですね。

 

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原因その2【二次障害によるもの~発達障害を放置すると~】

 

発達障害に適切な対応をしなかったために後からでてくる症状が「二次障害」です。

こういった発達障害の生き辛さを放置しておくと、周りからの誤解や注意を受けやすくなりますね。

それが続けば、徐々に「自分はダメなヤツなんだ…」と、自己肯定感が下がっていきます。

そしてついに、「うつ病」を発症してしまうことがあります。

「集中力」が低下し、情報が頭に入ってこない、文の字づらばかり追っているだけの状態、何をやるのもおっくう、ということで…全く仕事にならないのです。

 

このように、二次障害でうつ病を発症しても、「集中できない」が続きます。

 

 

原因その3【先天的でなく環境の影響で集中力低下もある】

 

ハーバード大学医学部講師のエドワード・M・ハロウェル氏の研究で、ヒトはある環境で誰でも集中できなくなることが分かってきました。

ADT(注意欠陥特性)と呼んでいます。

 

現代社会でひっきりなしに入ってくる情報・要求・誘惑の中にドップリつかると、脳が特定のものに対して安定した注意を向ける能力を失ってしまうというもの。

 

集中力が低下する環境とは…

 

【デジタル依存症】:メールチェック・SNS・オンラインゲームに振り回されっぱなし。
【マルチタスク】:時間内に処理できる以上の仕事を抱え込む。高度な集中力が必要とされる複数の業務を同時にこなすことはできない、とするもの。
【アイディアホッピング】:仕事から仕事へ注意の先が飛び回り結局1つも終わらない。
【心配性】:解決されていない心配ごとのため集中できない。
【おせっかい焼き】:他人の問題に首を突っ込みたがる結果自分の仕事がおざなりに。
いかがでしょう?

こんなこと、毎日忙しい生活をしていれば誰にでも起こりそうでドキッとしますね。

 

この泥沼から這い上がるためにちょっとしたおススメの対策をあげましょう。

 

【邪魔者を割り込ませるな!】:スマホの通知音を切る・鞄にしまう・〇時~〇時は一人の時間と決めて電話も取り次がせず一人の部屋にこもる
【取り組むことを一つに絞れ】:例えば文章を書くならまず調べものに集中。次に一気に書くことだけに集中。最後に推敲だけに集中。同時にこなさない。
【心配事は紙に書き出せ】:心配事があるとふっと別のことを考えているときに割り込んできたりする。今考える必要のないことは紙に書き出し頭の外で保管。(ブレインダンプ法)
【視界には余計なもの置かない・音は適度にある方がかえって落ち着く】:雑然としたデスクから必要以外のものは見えないところに片づける。音はひそひそ声でも脳が聞き取ろうとするので音楽・自然音を流していた方が雑音をかき消されてかえって能率があがる。「激しくない」「言葉が入ってない」「高低差の少ない」音がおススメ。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

今回は集中できないのはなぜ?ということに焦点を当てて解説しました。

対策を練る前に、まずは正確に原因を知ることから。

そのために、あるいは病院で診断してもらう、という選択肢もあるかと思います。

まずは、思い当たることがないか、ご自分の症状を振り返ることから始めてみてください。

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